シェードカーテンはこんな窓におすすめ。使い方・特徴と知っておきたいデメリット

最近日本でもじわじわ広まりつつあるシェードカーテン、みなさんはご存知でしょうか。

シェードカーテンは窓掛けの一種で、水平に布をたたみながら上下させるブラインドのようなものになります。通常のカーテンと違い、窓辺がスッキリ見える特徴があるカーテンです。

今までは縦長の小窓によく用いられるタイプでしたが、そのモダンな装いから今では大きな種類の窓にも使われることが増えてきました。

目次

シェードカーテンの種類と特徴

シェードカーテンは“ローマンシェード”や“カーテンシェード”などと呼ばれる比較的新しい窓飾りです。通常のカーテンが左右に開け閉めされるのに対し、シェードカーテンは上下に動いて開け閉めされます。
シェードカーテンにも種類が様々ありますがシェードの形態によって名前がそれぞれ付いています。

プレーンシェード|シンプルでナチュラルな定番スタイル

基本の形がこのプレーンシェードカーテンになります。均一な幅に布を水平にシンプルに上下させ、生地のイメージをそのまま楽しめるタイプです。

均一な幅でスッキリと見えますが、布の畳み目に折り目バーやアイロンがけが施されていないためキッチリ折り上げるというよりも、フワッと畳んで行く雰囲気でナチュラルな味わいが楽しめます。

プレーンシェード
出典:カーテンギャラリーハンザム

また、エレガントなイメージの強い薄手のレース生地もシェードカーテン仕立てにすることによってモダンな印象に仕上がります。

シャープシェード|折り目が美しいモダンデザイン

シャープシェード
出典:ルドファン

均一に入れられた折線バーによって、フラットかつシャープに折りたたむタイプがシャープシェードの特徴です。フラットで直線的な布面が美しく空間を引き締めます。

無地の生地に細いタックテープやバーを入れることで、横縞模様のような印象にすることも。

また、シャープシェードは、和モダンなお部屋にとても似合います。折線が横に入ることにより障子のような印象を与え、シンプル和モダンの演出に一役買ってくれることでしょう。この場合、外側に乳白色の薄手のシェード、内側に濃いめの麻色のものを併用すると見事なマッチングです。

外内のシェードの下す位置を変えるとおしゃれに決まります。

バルーンシェード|ふんわり華やかなクラシックスタイル

布を上げる際、バルーン(風船)のように、ふんわりたっぷりとボリュームをもたせながら丸みのおびたドレープを作っていきます。上品で華やかな空間にピッタリのタイプです。
また、外から見た際にも美しいロマンチックな印象を作り出し、出窓やカーブしている湾曲窓にも似合います。シェードをおろしている時との雰囲気の違いが2通り楽しめるのもオススメポイントです。

バルーンシェード
出典:カーテンギャラリーハンザム

ふんわりと膨らみをもたせるために通常レースなどの軽く薄手の生地を使用しますが、生地を厚めにすれば、ふんわりとした丸みは減るもののゴージャスで重厚な雰囲気を作り出せます。

また、バルーンシェードのスタイルを活かしながらも少し重厚感を抑えたいという場合には、「ルースシェード」というスタイルもあります。バルーンシェードとプレーンシェードを合わせたような仕上がりとなります。

ルースシェード
出典:カーテンギャラリーハンザム

ピーコックスタイル|上げ下げで表情が変わる上級スタイル

シェードを上げると裾が半円状になるエレガントなバルーンスタイルの一つです。
途中からシャープシャードのように折線バーが入っており、かさばりすぎずに美しく半円を描けるような工夫がされています。

下までシェードを下すと、シャープシェードのようにシンプルになるので2種類の雰囲気を楽しめるタイプです。

他にも、ムーススタイルやオーストリアンスタイルなど、バルーンの形によっていろいろなものがあります。

シェードカーテンの開閉方式|コード式とチェーン式の違い

シェードカーテンを上下させる仕組みに、チェーン式とコード式があります。

コード式|操作が軽く安価だが安全性には注意

コード式は、直接布につながっているので素早く持ち上げられ、値段もチェーン式より少し安く作ることができるところがメリットです。その反面大きめのカーテンになると生地たまりが発生しやすく重くなるので操作が少ししずらくなってしまい、またシェードを二重にした場合などはコードが絡まりやすくなるという点があります。

スピードコントローラーがついていないため、コードを放すと急にカーテンが下がるので人の出入りが多い場所や小さなお子さんがいるご家庭には不向きです。

チェーン式|重くてもスムーズ、安全性も◎

チェーン式の場合、生地の使用量の多い大きめの窓でも重くなくスラスラと上下させることができます。スピードコントローラーも付いているのでうっかり放してしまった場合にも急落下はせずにゆっくりと下りてくるので安全性が高いのもメリットです。

デメリットとしては、シェードとチェーンが直接繋がっていないためカーテンの上下に時間がかかる点、コード式よりも高く付くという点が挙げられます。

シェードカーテンのメリット3選|見た目・機能・生地の自由度

見た目がすっきりして部屋が広く見える

シェードで見た目もすっきり

シェードカーテンの一番の特徴は見た目がすっきりするという点です。カーテンのように布を左右に寄せずに規定の位置にしっかり納めるので邪魔にならず、見た目がすっきりします。

また、布がかさばらない分、窓辺に寄せて家具を設置することも可能なので部屋を広く見せることができます。

ドレープカーテンだともっさりしてしまうし、ブラインドだとすっきり寂しすぎるという場合はシェードカーテンを検討してみると良いでしょう。

高さ調整が自在で日差し・視線対策に便利

シェードの高さ調整

上下に開け閉めをするので、日焼けや目隠しをしながら時と場合に合わせて開け方の調節ができます。下を開けて風や光を取り入れ、目線は隠したままという使い方も便利です。西日が強い窓にも向いています。

カーテン生地が豊富でインテリアに合わせやすい

シェードカーテンと似ているロールタイプのカーテンの場合、生地に遮光を高める加工を施します。一方、シェードカーテンの場合には、普通のカーテン生地として売られているものが使えるので、より取り見取りな色柄からお気に入りを探し当てる楽しみがあります。

また、出入りの多い庭やベランダの窓にはカーテンを、同じ部屋の出窓や小窓には同じ生地でシェードカーテンを設置することも可能です。統一感を出しながらも、のっぺりとした印象にならずに済むのでおすすめのスタイルです。

他にも、同じ窓の外側にシェードカーテンを、部屋側に通常の横開けカーテンをつけるなど、組み合わせは自由自在です。生地が豊富という事は様々なメリットを提供してくれるのです。

カーテン生地については下記関連記事も読んでみて下さい。

関連カーテン生地の選び方。デザイン・機能・価格、重視すべきポイントは?

シェードカーテンのデメリットと後悔しないための注意点

最後にシェードカーテンのデメリットについても触れておきたいと思います。もちろん、デメリットを超えるメリットがシェードカーテンにはありますが、注意点として抑えておくと購入時にも役に立つはずです。

出入りの多い窓には不向きなことも

スッキリとしたおしゃれな印象のシェードカーテンですが、通常のカーテンと比べて開け閉めに多少の時間がかかるので、繁茂に出入りのある窓には向いていません。

普通のカーテンの場合、レースのカーテンがたとえ閉じていてもパッとめくっての出入りもできますがシェードカーテンの場合はそうはいかないものです。

下までシェードが下がっている時はそれを容易にズラして使用するという事は難しいと思います。
故障の原因にもなりますので、正しくシェードを上げて使用すべきですが、出入りの多い箇所ですと、これが面倒に感じるかもしません。

故障や日焼け・たるみ・洗濯の手間に注意

シェードカーテンは簡単な仕組みの機械仕掛けではあるものの、通常のカーテンほど単純な仕組みでないため何らかの不具合が生じることもあります。その場合、簡単に修理はできますが一応頭の隅に、壊れる可能性、も入れておきましょう。

また、折り目のないフラットな見た目が欲しくてシェードカーテンを選択した際は特にカーテンの開けっ放しに気をつけて下さい。シェードカーテンはロールスクリーンカーテンと違い、折りたたみながら上部に生地をまとめていきます。

なので、日に当たる場所にある窓辺では日焼けによる色あせや、長時間開けたままにしていることによって折線が入ってしまう可能性があります。

普通のカーテンと同じ生地を使うためバリエーションが豊かというメリットがありますが、通常のカーテンと比べると取り外しと取り付けが面倒でついついお洗濯が先延ばしに、なんてことも。

お洗濯までできない時には、埃だけでもはたいておくと良いでしょう。

シェードカーテンはこんな人・窓におすすめ!

「シェードカーテンって、自分の家に合うのかな?」と迷っている方も多いかもしれません。ここでは、シェードカーテンが特に向いている人・おすすめの窓タイプについてご紹介します。


✔ インテリアをすっきり見せたい人

シェードカーテンは、布を上にたたみ上げて収納する構造なので、窓まわりがもたつかず、非常にスマートな印象になります。
「ブラインドだと冷たすぎる」「ドレープカーテンだともっさり見える」という方には、ちょうどいい抜け感が得られる選択肢です。


✔ 小窓・腰高窓・出窓をおしゃれに見せたい人

小さい窓や出窓にドレープカーテンを使うと、布のボリュームで圧迫感が出てしまいがち。
そんなときにシェードカーテンを選ぶと、布のたまりが少なく、窓の形を活かした美しい仕上がりになります。出窓の奥行きを活かしたインテリア演出にも◎。


✔ 同じ生地で複数窓を統一したい人

「大きな窓には普通のカーテン、小窓にはシェード」といったように、同じ生地で使い分けがしやすいのもシェードカーテンのメリット。
部屋全体の統一感を損なわずに、機能性とデザインを両立したい方に向いています。


✔ 日差しや視線を細かく調整したい人

上下で細かく高さを調整できるので、「目線は隠したいけど光は取り入れたい」といった使い方が可能です。
とくに西日が強い窓や道路に面した窓におすすめ。視線の気になる部分だけを隠す、といったことができます。


✔ 出入りの少ない窓や装飾メインの窓

シェードカーテンは開け閉めに若干時間がかかるため、ベランダや庭への頻繁な出入りがある窓には不向きです。
逆に言えば、飾り窓・寝室の小窓・腰高窓など、開閉頻度が低い窓にはピッタリ。デザイン性を重視したい方にもおすすめです。


✔ 子ども部屋や安全性が気になる方はチェーン式を

お子様のいるご家庭や安全面を重視する方には、スピードコントロール付きのチェーン式がおすすめです。
急な落下が起きにくく、安心して使うことができます。


シェードカーテン選びに迷ったら?

「おしゃれだけど、自分の家に本当に合う?」と不安な方は、まず設置予定の窓のサイズ・開閉頻度・日当たり・視線の気になり具合を整理してみましょう。
その上で、ドレープカーテンやブラインドと比べて、**何を重視したいのか(見た目?機能?価格?)**を明確にすると選びやすくなります。

カーテンとの併用・使い分けアイデア

「シェードカーテンって、普通のカーテンと一緒に使ってもいいの?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

実は、シェードカーテンはドレープカーテンと組み合わせることで、見た目も機能もさらに快適になるんです。ここでは、カーテンとのおしゃれな併用アイデアや使い分けのコツをご紹介します。


✔ 同じ部屋で「大窓はカーテン・小窓はシェード」に

リビングや寝室に複数の窓がある場合、掃き出し窓(床までの大きな窓)にはドレープカーテン、小窓や腰高窓には同じ生地でシェードカーテンを使うと、見た目に統一感がありながらも動線や使いやすさを損ないません。

特にベランダへの出入りが多い大窓は、開け閉めが手軽なカーテンに。出入りがない飾り窓は、スッキリ見えるシェードにするのがおすすめです。


✔ 一つの窓に「レースカーテン×シェード」の組み合わせ

シェードカーテンだけだと生地が一枚になってしまいますが、窓の外側にレースのシェード、内側に厚地のドレープカーテンを設置すると、光の調整とおしゃれさを両立できます。

特に「シャープシェードのミルキーホワイト × 麻調のナチュラルカーテン」などの組み合わせは、和モダンや北欧風インテリアにぴったりです。


✔ 部屋ごとに「用途に応じた使い分け」も有効

  • リビング:日中の光を楽しみたい → シャープシェード+薄手レース
  • 寝室:遮光と静音が必要 → 厚地カーテン+遮光裏地付きシェード
  • キッチンや洗面所:スペースを取らずすっきり見せたい → プレーンシェード
  • 子ども部屋:カラフルでかわいい柄をアクセントに → バルーンシェード+カーテン

シェードだけ、カーテンだけにこだわらず、「場所ごとにベストな選択」をすることがインテリアの完成度を高めるコツです。


✔ 色柄を揃えれば“統一感”、素材を変えれば“メリハリ”に

同じ生地でそろえるとお部屋全体に一体感が生まれます。逆に、同系色で素材を変えると、おしゃれなリズムが生まれてのっぺり感を避けられます。

たとえば、光沢のあるベージュのシェード+マットなリネン調のカーテンのように、テクスチャの違いで上級者感を演出するのもおすすめです。


カーテンとシェード、どちらかではなく“両方”も選択肢

「カーテン or シェード」ではなく、「カーテン × シェード」という考え方が、住まいの快適さやインテリア性を一段引き上げてくれます。

迷ったらまずは、部屋の役割・窓の位置・動線・好みの雰囲気を考えて、組み合わせを楽しんでみてください。

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