和室には、畳・柱・障子の色になじむ生成り、ベージュ、くすみグリーン、淡いブラウンなどの低彩度色が合わせやすいです。カーテン以外では、プリーツスクリーンやロールスクリーンもすっきり納まりやすく、障子を残すかどうかと必要な遮光性で選択肢が変わります。
和室に合う窓まわりと色の早見表
| 選択肢 | 合わせやすい色・素材 | 向くケース |
|---|---|---|
| ドレープ+レース | 生成り・ベージュ・織り柄 | 遮光と夜の目隠しを重視 |
| プリーツスクリーン | 和紙調・淡い緑・茶 | 和の雰囲気を残しつつ調光したい |
| ロールスクリーン | 無地・麻調・木部に近い色 | 窓まわりをすっきり見せたい |
| 障子 | 白・生成り | 柔らかな採光と和室らしさを優先 |
和室に限らず、窓装飾の種類や必要な機能から比較したい方は「暮らしの条件から決めるカーテンの選び方」も参考になります。
和室も、畳や木部の色を基準にすると、自分の好みを取り入れながらコーディネートできます。
和の空間に合うカーテンの選び方と、コーディネートのポイントをご紹介します。
和室の窓に相性が良いのはカーテン?障子?ロールスクリーン?
畳や木部と調和する配色は「部屋別・目的別カーテンの色選び」も参考になります。すっきりした窓辺にしたい場合は「ロールスクリーンの種類と選び方」も比較してください。
まずは和室の窓には何が似合うのか、基本的な部分を見ていきましょう。
カーテン、ロールスクリーン、そして障子について簡単に解説します。
和室にカーテンはおかしい?色と質感を合わせれば問題ない
和室にカーテンを使っても、不自然になるとは限りません。畳・柱・襖の色を基準に、生成り、ベージュ、くすみグリーン、淡いブラウンなどの低彩度色を選ぶと、窓だけが浮きにくくなります。
光沢が強い生地や大きな洋柄は主張が強く見えることがあります。和室らしさを残すなら、織りの表情がある無地、小さな幾何学柄、木部と明度が近い色から試し、実物サンプルを昼と夜の窓辺で確認してください。
ロールスクリーンは和室との相性が良い

続いてロールスクリーンについて見ていきましょう。
ロールスクリーンについては和室に限らずお部屋、窓辺をすっきり見せることができますよね。
良くあるポリエステルでできたホワイトのロールスクリーンを和室に付けるだけでも十分にまとまりのあるお部屋をつくることができます。
さらに最近では和室用にモダンなデザイン、カラーを用意しているお店も増えてきています。
どうしてもカーテンでコーディネートしたいというのでないならロールスクリーンも有力な選択肢になりますので覚えておくと商品選びが捗りますね。
障子を残すか、カーテン・スクリーンを足すか

障子は直射日光をやわらげ、室内へ光を拡散しながら視線を遮りたい和室に向いています。ただし、夜の見え方、遮光性、断熱性は、障子紙の種類、窓の構造、隙間、室内外の明るさで変わるため、障子だけで必要な機能を満たせるかを確認します。
障子を残してカーテンやスクリーンを追加する場合は、障子の開閉、窓枠の奥行き、取付部、製品との干渉を先に確認します。暗さを優先するなら窓全体を覆うカーテン、すっきり見せたいならロールスクリーンやプリーツスクリーンというように、必要な機能から選びましょう。
という事でまずは、和室とそれぞれのアイテムの相性について見ていきました。
和室に限らずどこのお部屋でも同様ですが、窓だけでなくお部屋をどのような空間にしたいのか、使う頻度やシーン、人を良く考えていく事が必要です。
では、次は和室のコーディネート例について見ていきたいと思います。
和室のカーテンだけではなく全体を考えコーディネートを
従来の和室は窓に障子があることが一般的ですが、最近の住宅の和室は窓だけの場合も少なくありません。和室と言えども、遮光性や遮蔽性、断熱性を考えるとカーテンはとても有効的なアイテムと言えます。
そして、ファブリックメーカーでラインナップされているカーテン生地には、和室に合うものも多くあります。カーテンを取り入れることで、今までの和室のイメージとはがらりと変わるでしょう。
和室にシンプルにカーテンを付けるだけでも
和室の木にとても良く合うテイストですね。カーテンと木の明るさでお部屋の雰囲気ががらっと変わるはずです。
また、遮光性の高いものを選べば、落ち着いた空間を演出できますし、畳みの劣化も多少はケアできるのではないでしょうか。
ロールスクリーンで和室らしさを消さないでも
障子風スクリーンで対応することで、和室らしさを消さずに窓を彩る事もできます。このスクリーンに関しては特に価格帯が広く海外製の廉価版からナショナルメーカーの高品質なものまであるので予算に合わせて選ぶことができます。
あくまで和室は和室と考える方にはおすすめの方法でしょう。
アクセントで色を入れれば和室の雰囲気もがらっと変わる
他の部屋に比べて色選びには慎重になるのが和室かと思います。ただ、写真のように思い切って色を入れてみれば意外と自分の望んでいたお部屋に変わったりするものです。和室に合う色はいくつかパターンがあります。このページでも色選びについて触れていますので是非最後まで読んでみて下さい。
素材で選ぶ和室のカーテン
カーテン生地の素材はいろいろありますが、天然素材である畳に合わせて、カーテンの生地も綿や麻などの自然素材を選ぶと、空間にしっくりと馴染みます。
畳と相性の良い麻のカーテン
麻(リネン)は自然な織りムラや通気性のある風合いが、畳や木部になじみやすい素材です。ただし、天然繊維は温度・湿度や洗濯の影響で伸び縮みや色落ちが起きることがあります。調湿対策として過信せず、商品ごとの混用率、寸法変化率、洗濯表示を確認して選びましょう。

綿のカーテンと和室のコーディネート
綿はナチュラルな風合いを出しやすく、和室にも合わせやすい素材です。光の入り方は綿という素材名だけでは決まらず、生地の厚さ・織り密度・色・裏地・遮光等級で変わります。採光を残したい場合は実物サンプルを窓に当て、昼と夜の透け方を確認してください。洗濯による縮みにも注意が必要です。
ジャガード織物は和室をモダンに演出
また織物生地も和室との相性がとても良く、ざっくりとした風合いのジャガード織物は和室をモダンに演出するでしょう。ジャガード織物にも多彩なデザインがありますが、ベージュやアイボリーなどナチュラルカラーを選ぶことがポイントです。

マンションなどに多いリビングの一部が和室空間になっているような場合は、ヨーロピアンクラシックな柄の織物生地を合わせても良いでしょう。和と洋が調和され、バランスよくまとまります。
ジャガード織物については下記ページで解説していますので是非チェックしてみてください。

柄で選ぶ和室のカーテン
柄物のカーテン生地には、花柄や植物柄、幾何学模様などをよくみかけますが、同じ花柄でも洋室には合って和室には合わない柄もあります。和室に合うのはどのような柄でしょうか。
「和柄」は伝統的な柄が数多くあります。和室に合うカーテンには、和柄を基調としたものを選ぶとコーディネートしやすいです。
和柄の花模様

花柄といっても、洋花と和の花ではその雰囲気も違います。梅や桜、菊、萩、水仙、椿、牡丹、紫陽花、朝顔と聞くと和のイメージですね。和室に合うカーテンとしてラインナップされている中には、こうした和の花をモチーフにした生地が多くあります。
薔薇やチューリップなど、洋花のように華やかさやカラフルなイメージはないものの、和の花が持つ控えめで落ち着いたイメージは和室にはぴったりと言えるでしょう。
和柄の植物模様
シンプルな植物のモチーフは和室にも合わせやすいことから、草木模様などのカーテンが多く見られます。楓、柳、いちょう、松葉、葵などの草木模様は昔からよく使われている伝統的な模様です。織物に織り込まれた草木模様が、上品に和室の窓を飾ります。
同じ植物でもフルーツ柄はカジュアルになりがちですが、唐辛子や茄子、栗などの実の柄なら和テイストの空間に仕上がりますね。
和柄の幾何学模様

モダンに窓を飾る幾何学模様にも和柄があります。
最もポピュラーな和柄は縞模様ですが、そのバリエーションは豊富でそれぞれの縞模様には名前がついています。「子持ち縞」もその内のひとつで、色づかいによって洋風のストライプではなく和風の縞模様を表現することができます。
チェックと言えばカジュアルな洋風チェックを思い浮かべますが、和柄では格子柄になります。和柄の格子柄にもいろいろあり、歌舞伎役者にちなんで名付けられた「高麗屋格子」は、4代目松本幸四郎が身にまとった文様です。同様に歌舞伎の女形の振袖に使われた「麻の葉」柄は江戸時代に大流行しました。
ドットや水玉模様と言えばカジュアルポップなイメージですね。和柄では細かい水玉の「鮫小紋」柄があり、水玉が細かいほど格が高いとされています。
和柄の動物模様

千鳥格子はグレンチェックとも言い洋風模様のような気がしますが、水辺に集まる千鳥をモチーフに格子状に配列した和柄でもあります。洋にも和にも合う千鳥格子は、あまり大きすぎない格子を選ぶことがポイントです。
鹿の子模様は、絞り染めから生まれた模様で、ポコポコとした模様が鹿の背ににていることから名付けられ江戸時代に広まりました。
蝶は洋風カーテンの柄にも使われますが、平家の文様でもある蝶は和柄としても有名です。植物と合わせた柄で、和室を豪華に演出するでしょう。
和柄の自然界の模様
和柄には雲や霞など自然界のモチーフもたくさんあります。
北欧ファブリックには雪の結晶など、自然をモチーフとした柄が多くありますが「雪華文様」は江戸庶民の中で流行した雪の結晶の和柄です。北欧調の柄も和室に相性が良いので、コーディネートしてみてもいいですね。
水にちなんだ和柄には、S字型の「流水文」や、水が渦を巻く「観世水文」などがあります。水のいろいろ流れや動きを模様にした和柄は、和の繊細さが表現されています。能楽の演題から名付けられた「青海波文」は、波模様を表す円弧を規則的に並べた和柄です。
色で選ぶ和室のカーテン

次は和室に合うカーテンの色の選び方です。
和室には、畳や木部となじむ低彩度のアースカラーが合わせやすい傾向があります。
日本の伝統色には、染め物や織物、陶芸、版画などから生まれたものや、美しい日本の四季やから生まれたものなど、分化や生活、自然の中から生まれた色がたくさんあります。その名も風雅があり、詩歌などで歌われるほどです。繊細な伝統色は長い歴史の中で人々に愛され続けてきました。
和室を彩るインテリアとして、カーテンに取り入れたい日本の伝統色をご紹介します。
群青色(ぐんじょういろ)
群青色
群青色はその名の通り、紫がかった深い青が群れ集まった色です。
藍銅鉱を原料とした天然絵具の岩群青は日本画に欠かせない色で、障壁画や屏風絵に使われていました。群青色は畳の縁にも使われることがあるので、カーテンとコーディネートするとおしゃれですね。
瑠璃色(るりいろ)
瑠璃色
紫みのある深い青色で、鉱物である瑠璃(洋名はラピスラズリ)を原料とした透明感のある幻想的な青色顔料です。貴重な瑠璃から生まれたこの色は、至上の色として古来より神聖視されてきました。神秘的な瑠璃色は和室をスタイリッシュな空間に変えるでしょう。
若竹色(わかたけいろ)と老竹色(おいたけいろ)
若竹色
老竹色
和室の窓から竹林が見える風景は風情がありますね。竹の色も伝統色として名が付けられています。「若竹色」は黄味の薄い緑色で若い竹を表現しています。「老竹色」は若竹色に渋みを含ませた色です。竹ひとつとっても、その色のイメージはいろいろで、日本の繊細な色の世界が楽しめますね。

柿渋色(かきしぶいろ)
柿渋色
色づく前の柿を絞ってつくられる柿渋色は、灰みがかった赤みの薄い茶色です。江戸時代の歌舞伎役者、市川團十郎がこの色の襖を身に着けたことから「團十郎茶」とも呼ばれています。渋みのある黄赤色の柿渋色は、和室をシックにまとめる色です。
緋色(ひいろ)
緋色
平安時代から伝わる緋色は、茜の根からつくられた染料を灰汁で媒染して染めた色です。やや黄味がかった鮮やかな赤色で、高貴な色として位置づけられていました。シンプルになりがちな和室のカーテンも、少し思い切って鮮やかな色を選ぶとモダンな空間になります。
スタイルで選ぶ和室のカーテン

和室のカーテンスタイルは、ドレープカーテンだけでなくシェードやスクリーンという選択肢もあります。和室に合うシェードやスクリーンの種類をご紹介します。
シャープシェード
シャープシェードは、生地を水平のバーでたたみ上げるため、直線的ですっきりした印象になります。対応できる窓寸法や操作方式は製品・生地ごとに異なるので、現行カタログの対応スタイルと製作可能寸法を確認してください。
プリーツスクリーン
プリーツスクリーンは生地をプリーツ状に畳みながら開閉するスタイルのスクリーンで、和室にもよく利用されています。透過性のある生地とドレープ生地をひとつのプリーツスクリーンにしたツインタイプもあり、すっきりと空間を引き締めるデザインが魅力です。
パネルスクリーン
パネルスクリーンは左右にスライドさせて開閉するタイプのスクリーンで、和空間に合う素材や色、柄のパネルは襖のようなイメージになります。生地の透け感や、色柄の重なりを楽しむことができます。
カーテンで飾る新しい和室のかたち
和室に合うカーテンをご紹介しました。選ぶ生地の素材や柄、色、スタイルによって、今までの和室が劇的に変わることでしょう。和室には障子という概念を捨てて、カーテンで飾る和モダンな空間をつくりたいですね。ぜひ参考にしてください。

