「完全遮光」と「遮光1級」は同じものだと思っていませんか?
カーテン売り場やネットショップでは「完全遮光」「100%遮光」という表現をよく見かけますが、実は「遮光1級」とは意味が異なります。
「遮光1級」は一般社団法人日本インテリア協会(NIF)の基準に基づく遮光等級ですが、「完全遮光」は多くの場合、メーカーや販売店が独自に使用している商品名・呼称です。
そのため、商品によって性能や定義が異なることがあります。
この記事では、
- 完全遮光とは何か
- 遮光1級との違い
- メリット・デメリット
- どちらを選ぶべきか
を分かりやすく解説します。
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完全遮光とは?
完全遮光とは、生地から光をほとんど通さないことを目的として作られたカーテンです。
一般的には、
- 多層構造の生地
- 樹脂コーティング
- 高密度の織り
などを組み合わせることで、高い遮光性能を実現しています。
ただし重要なのは、
「完全遮光」という名称にはJISやNIFによる統一基準が存在しないことです。
つまり、
あるメーカーでは「完全遮光」と表示されていても、
別のメーカーでは「100%遮光」や「完全1級遮光」など異なる名称が使われることがあります。
遮光1級とは?
遮光1級は、NIFが定める遮光等級の中で最も遮光性能が高い等級です。
JIS L 1055 A法による試験で、
- 遮光率99.99%以上
を満たした生地が遮光1級として表示されます。
室内の明るさの目安は、
「人の顔の表情が識別できないレベル」
とされています。
完全遮光と遮光1級の違い

| 比較項目 | 完全遮光 | 遮光1級 |
|---|---|---|
| 基準 | メーカー独自表示が多い | NIF基準 |
| 遮光率 | 100%をうたう商品が多い | 99.99%以上 |
| 試験基準 | メーカーによる | JIS・NIF基準 |
| 生地 | コーティングタイプが多い | 織り・コーティング両方ある |
| デザイン | やや少ない | 非常に豊富 |
数字だけを見ると、
99.99%と100%の違いはわずか0.01%です。
しかし、完全遮光は「生地から光を通さないこと」を重視した商品が多く、昼間に睡眠を取る方やホームシアター用途などで人気があります。
一方で、遮光1級はデザインやカラーの選択肢が豊富というメリットがあります。
実は遮光1級はさらに5段階に分かれている
あまり知られていませんが、NIFでは遮光1級をさらに5段階に分類しています。
| 表記 | 状態 |
|---|---|
| A++ | 生地からほとんど光を感じない |
| A+ | 生地からわずかに光を感じる |
| A | 光は感じるが織りや色は分からない |
| B | 光や織りが分かる |
| C | 全体が薄明るく見える |
つまり、同じ遮光1級でも体感には差があります。
完全遮光のメリット
完全遮光には、通常の遮光カーテンにはないメリットがあります。
光をできるだけ遮りたい方に向いている
完全遮光は、生地そのものから光をほとんど通さない構造の商品が多くあります。
そのため、
- 夜勤などで昼間に睡眠を取る
- 赤ちゃんのお昼寝環境を整えたい
- 寝室をできるだけ暗くしたい
このような方には非常に人気があります。
ホームシアターにもおすすめ
テレビやプロジェクターを楽しみたい部屋では、外光が映像の見やすさに影響します。
完全遮光なら昼間でも画面への映り込みを抑えやすく、映画鑑賞にも適しています。
紫外線対策にも役立つ
光を通しにくい生地は、家具や床の日焼け対策にも役立ちます。
ただし、UVカット率は商品によって異なるため、「完全遮光=100%紫外線を防ぐ」と考えるのではなく、商品仕様も確認すると安心です。
完全遮光のデメリット
一方で、完全遮光にも注意点があります。
生地が硬い商品もある
完全遮光は樹脂コーティングを施した商品が多く、生地がやや硬めになる場合があります。
ドレープ(ひだ)の美しさを重視する方は、生地サンプルで質感を確認すると安心です。
デザインや色の選択肢が少ない場合がある
遮光1級は非常に多くのメーカーが取り扱っていますが、完全遮光は対応商品が限られることがあります。
そのため、
- 柄物
- 天然素材風
- リネン調
などは選択肢が少なくなる傾向があります。
価格が高くなることがある
特殊な加工や構造を採用しているため、遮光1級の商品より価格が高めになる場合があります。
ただし、価格差はメーカーやサイズによって異なるため、一概には言えません。
完全遮光でも部屋は真っ暗にならない?
「完全遮光なら部屋全体が真っ暗になる」と思われがちですが、実際はそうとは限りません。
理由は、生地ではなく窓まわりから光が入るためです。
例えば、
- カーテンレールの上部
- 左右の隙間
- 裾の隙間
からは光が入ります。
つまり、
生地は光を通さなくても、設置方法によって室内の明るさは変わります。
「完全遮光なのに明るい」と感じる場合は、生地ではなくサイズや取り付け方法が原因であることも少なくありません。
完全遮光がおすすめな人
完全遮光は次のような方におすすめです。
- 夜勤などで昼間に眠ることが多い
- 寝室をできるだけ暗くしたい
- プロジェクターやホームシアターを楽しみたい
- 朝日で目が覚めてしまう
- 光に敏感で眠りが浅い
反対に、
- 昼間も自然光を楽しみたい
- リビングを明るくしたい
- インテリア性を重視したい
という方は、遮光1級や遮光2級の方が満足度が高い場合があります。
よくある質問
完全遮光と遮光1級はどちらが暗いですか?
商品によって異なりますが、一般的には完全遮光の方が光を通しにくい構造の商品が多くあります。
ただし、遮光1級でも十分に暗く感じる商品は多く、一般家庭では大きな違いを感じないケースもあります。
完全遮光なら防音効果もありますか?
厚手の生地は音をやわらげる効果が期待できますが、防音カーテンとは目的が異なります。
静音性を重視する場合は、「防音性能」をうたった商品を選ぶ方が適しています。
完全遮光なら夏も涼しくなりますか?
厚手の生地によって熱の出入りをある程度抑えられる場合があります。
ただし、「遮光」と「遮熱」は別の性能です。
暑さ対策を重視する場合は、「遮熱機能付き」の商品を選ぶことをおすすめします。

まとめ
完全遮光と遮光1級は似ていますが、意味は異なります。
遮光1級は、JISに基づく試験方法を用いたNIFの遮光等級です。
一方、完全遮光はメーカー独自の基準で表示されることが多く、統一された公的な等級ではありません。
どちらを選ぶか迷った場合は、
- 寝室でできるだけ暗くしたい → 完全遮光
- デザインやカラーも重視したい → 遮光1級
という考え方がおすすめです。
購入時は「完全遮光」という名称だけではなく、遮熱・保温・UVカットなどの性能や、生地の質感、実際の設置イメージもあわせて確認すると、満足度の高いカーテン選びにつながります。

